逗子開成の学校案内を読んでいて、「映画鑑賞」という項目で手が止まることがあります。映画は行事の余興なのかと思うかもしれません。しかし、ここでは鑑賞したあとに文章を書くところまでが学校の時間です。
映画上映会は1988年に始まり、上映本数は300本を超えました。各学年で年2回、高校2・3年は年1回、徳間記念ホールの大画面で鑑賞します。希望する生徒は、他学年の作品も放課後に鑑賞できます。
ここで終わらないところが、逗子開成らしいと思います。上映後には鑑賞文を書き、作者の意図や表現方法について自分の考えをまとめます。同じ作品を一緒に観ても、心に残る場面や言葉は一人ずつ違います。その違いを文章にするところまでが、映画鑑賞の時間なのです。
選ばれる作品も一つの型に寄っていません。2025年には「ANIMAL ぼくたちと動物のこと」「熱烈」「ぼくとパパ、約束の週末」「ぼくの家族と祖国の戦争」の4本が上映されました。学校は、さまざまな国の作品を、文芸から娯楽まで幅広く選んでいます。
受験勉強では、正解に早く届くことが中心になります。しかし、映画には一つの正解がありません。映像を受け取り、自分の考えを言葉にする。その時間を六年間の中に置いていることは、学校選びで知っておきたい逗子開成の一面です。
