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カトリックの奉仕の精神に基づいた、生徒、教師、保護者が近い、男子の進学校。

加藤: 朝倉先生、本日はよろしくお願いします。

朝倉: こちらこそよろしくお願いします。

加藤: では色々とお伺いします。サレジオ学院の校風と言えば、まずアットホームな学校という印象を受けるのですが、それはやはりキリスト教の奉仕の精神に基づいているものでしょうか。

朝倉: そうですね、「共にある教育」というのが原点ですので、遠くからリモートコントロールするのではなく、常に生徒の近くにいて助言を与えたりしています。

加藤: これはサレジオ学院に通われている生徒や保護者の方からよく伺うのですが、サレジオの生徒は割とおっとりしている(笑)という感じですね。私の教え子でサレジオ学院から東大に進学した生徒がいて、その生徒は「サレジオ学院だったからこそ東大に合格できたと思う」と報告しに来てくれました。先生方が生徒一人一人に寄り添って指導してくださっているのだなあと思いましたね。

朝倉: 生徒と教員の距離が近いのが特徴なのかもしれません。教室だけでなく、休み時間などでもすれ違えば教師から話しかけたり、生徒から話しかけられたりしますね。

加藤: 生徒にとっては学校が居心地の良い空間になっているのでしょうね。スクールカウンセラーみたいな制度はどうなっているのでしょうか。

朝倉: 週4日ほど外部から先生をお招きしていますので、教師には相談しにくいようなことなどもそこで対応しています。また、保護者の方の利用も多いですよ。

加藤: サレジオ学院の特徴としてはやはり男子校として魅力があると思います。最近では女子校不人気というのがクローズアップされていますが、やはり男子校に関しては一定のニーズがありますよね。

朝倉: やはり中高6年間を男子で一緒に過ごすというのは貴重な体験だと思います。卒業してからもよく集まったりしているみたいですね。

加藤: サレジオ学院では「25歳の男づくり」というのを打ち出していますが、具体的にはどのようなことをなさっているのでしょうか。

朝倉: 確かにちょっと漠然としているのですが(笑)。大学や大学院を卒業して、社会に出て働き始めて仕事も多少覚えたかなっていう年齢の時に、自分がどうなっているのかを見据えましょうということです。人の為に役に立てる奉仕の精神を持つリーダーを育てるということですね。

加藤: それがキャリアデザイン教育にもつながっていくのですね。

朝倉: そうですね。ただ大学に合格して目出たし目出たしではなく、先を見据えて何をしたら良いのかを考えさせるようにしています。それを踏まえて高1の秋に進路ガイダンスを行っています。

加藤: 具体的にはどのようなことを行っているのでしょうか。

朝倉: 代々木のオリンピックセンターで2泊3日のガイダンスを行っています。日中は大学の先生をお招きしてミニ講義を行ったり、自分の進みたいことをするためにはどの大学のどの学部を選べば良いのかを調べさせたりします。またメインは夜にOBとの座談会を実施しています。多くのOBが参加してくれますので、大学生活やその後の進路の話などの相談にのってくれています。高2から文系・理系に分かれるので、進路選択の良いきっかけになっていると思います。

加藤: サレジオ学院の特徴としては、保護者の関わりが大きいというのがあると思いますが。

朝倉: 家族で参加できるというのが特徴ですね。お父さん方の父親聖書研究会などがありますし、お父さん方のつながりもできますので、文化祭では「親父の焼き鳥ブース」を作ったりしていますね。

加藤: キャリアデザインの部分でそういった父兄を活用しているのでしょうか。

朝倉: 中学3年生くらいから将来の進路を見据えて、土曜日の放課後にお父さん方を4、5名お呼びしまして仕事研究会というのを実施しています。具体的にどのような仕事をしているのか、中高時代に何をしておけば良かったのかなどの話をしてもらっています。職場訪問というのも実施しておりまして、20社ほどですがOBや保護者の協力を得て実際に職場体験をさせてもらっています。

加藤: それは希望者だけですか?

安達: いや、これは全員参加ですね。実際に社会人がどの様に働いているのかなどを目の当たりにして、自分の将来を考えるきっかけ作りになっていると思います。

加藤: サレジオ学園の内部のつながりの濃さが良い方向に出ているのですね。

加藤: サレジオ学院はカトリック系の学校ですが、宗教行事とかはどのようなものがありますか?

朝倉: そうですね、ミッション系の学校ですが、別に信者になることを強制とかはしていません。大きな行事としては年3回あります。5月の感謝祭、11月の慰霊祭、1月のドン・ボスコ祭です。感謝祭では聖母マリアに対する感謝をするということですが、実際には家の中で母親に対して感謝をするという感じです。でも最近は母親だけに感謝をするというのでは父親が拗ねますので(笑)、親に対して感謝をするということにしています。日常的に毎朝お祈りするのですかとかよく聞かれますが、そういったことはありません。

加藤: 以前、中3から高1になるとき、イタリア研修旅行を実施されていたと思うのですが、ここ最近は休止されていますよね。

朝倉: テロが騒がれまして、一度ストップしました。ただ情勢も落ち着いてきましたので、現中3から復活させる予定です。ドン・ボスコの故郷を訪れたり、バチカンの中にも入れてもらえます。

加藤: それは良いことですね。実際に本物を知るということは良い経験になりますね。

加藤: 続きまして、生徒の日常生活についてお伺いしたいのですが、勉強面に関して補習とかは多いのでしょうか。

朝倉: 英語数学を中心に、小テストの成績が芳しくない生徒は指名制で補習などをしています。部活動が週3日と決まっていますので、部活動の妨げにならないような日程で実施しています。

加藤: 宿題とかは多いですか?

朝倉: 自宅で2時間くらいは勉強してほしいですので、それに見合った量を課題として出しています。多少きついとは思いますが、コンスタントに出していますので、こなすことの繰り返しで力が付いてくると思います。

加藤: 最近はどこの学校でも積極的に取り入れていることが多いのですが、ICTへの取り組みとかはどうでしょうか。

朝倉: 徐々に進めていますね。校舎内ではWIFIが使えますし、中学の教室や特別教室にはモニターが付いています。今年度は高校の教室にも広げる予定です。タブレットなども試験的に導入していますし、将来的には全員に持たせる方向に進めていく予定です。英語に関しては中1、2でフィリピンの語学学校と結んで個別の会話レッスンを始めています。

加藤: それは全員ですか?

朝倉: 1人1人がタブレットを持って現地の先生とマンツーマンのレッスンを受けています。 今まではチームティーチングで英会話の授業を行っていましたが、やはりマンツーマンですと会話量も多くなりますね。

加藤: サレジオ学院の特徴として、登校したらジャージに着替えますよね(笑)

朝倉: サレジオ会の教育としては、子供は元気でなくてはいけないということがあります。学校は遊びの場、学びの場、祈りの場という3つが合わさった場ですので、何年も前からずっと続いている習慣です。何年も染みついている習慣ですので、高3の模擬試験の時なども、別に着替えなくても良いのですが、何名かはジャージに着替えていますね(笑)

加藤: クラブ活動についてお伺いしたいのですが、やはりサレジオ学院といったらテニスですよね。人気ですか?

朝倉: そうですね、中学テニスでは過去3回ほど全国大会で優勝しましたし、強いからここでやりたいという生徒が多いですね。

加藤: コートはどれくらいあるのですか?

朝倉: オムニコートが4面、サブグランドで8面あります。

加藤: テニス以外ではどのクラブが人気ですか?

朝倉: やはり、サッカー、バスケ、野球が人気ですね。武道では剣道も人気です。

加藤: サッカーや野球はどこで練習をしているのですか?

朝倉: グランドが広いですので、サッカーと野球で半々に使っています。

加藤: 文化部のほうはどうですか?

朝倉: 自然科学部が人気です。理科実験をしたいという生徒が多いですね。あとは吹奏楽部も人気です。昨年度は南関東で金賞を頂きました。

加藤: 最近ではどこの学校も海外志向強くなっているのですが、サレジオ学院では先ほどお伺いしたフィリピンの語学研修以外にどのような取り組みをなされているのでしょうか。

朝倉: まあ、もともとイタリアの学校ですのでなるべく外に出ようということで、3段階ぐらいのステップを踏んでいます。まずは中3、高1の希望者を対象にカナダのビクトリアに夏休みに2週間ほどホームステイを行っています。次のステップとしては高1が終わった春休みに希望者を対象に9日間のフィリピン語学研修を行っています。語学学校の寮に缶詰になってみっちりレッスンを受けます。週末は姉妹校を訪れたり、スモーキーマウンテンとかのスラムにも訪れて、貧富の差を目の当たりにしてショックを受けるとかもあります。

加藤: サレジオの生徒さんはおっとりしているタイプが多いので(笑)、そこでこういった体験をして刺激を受けるのも良いですね。

朝倉: 3段階目としてオーストラリアに姉妹校がありますので、短期交換留学として長期休みの時にお互いに留学するプログラムもあります。 

加藤: 続きまして、受験の話をお伺いします。ここ数年、受験生が増えていますよね。

朝倉: そうですね、微増という感じなのですが、サレジオ学院の教育にご理解をいただいているご家庭が増えているのではないかと思います。

加藤: レベル自体も上がってきていますか?

朝倉: 数字上では上向いている感じがします。

加藤: 来年も入試日程などの変更はありませんか。

朝倉: 特に変更する予定はないですね。

加藤: 競合校としてはどのような学校がありますか。2日の聖光学院さんとか。

朝倉: そうですね、あとは3日の浅野さんあたりに行かれてしまう数が多いですね。

加藤: 日程的に神大附属さんと全くバッティングしないので、サレジオ学院、神大を受け続ける生徒も多いのではないでしょうか。

朝倉: 併願される生徒は多いです。

加藤: A日程、B日程での複数回受験での優遇はありませんでしたよね。

朝倉: そうですね。ただ、A日程で駄目でB日程で再チャレンジする生徒も結構合格しています。

加藤: 生徒の通学範囲はどこが多いでしょうか?

朝倉: 横浜の都筑、青葉、港北区が多いですね。通学時間は平均すると1時間くらいですね。

加藤: 東京方面からの生徒はあまり多くないのですか?

朝倉: 1割くらいですね。あまり多くないです。逆に静岡から通学される生徒もコンスタントにいますね。

加藤: それは新幹線で新横浜駅からですか。

朝倉: はい、意外と通学時間は短かったりします。

加藤: これは朝倉先生のイメージで良いのですが、東急線だったら田園都市線と東横線ではどちらの生徒が多いですか?

朝倉: そうですね、田園都市線の方が多いですかね。もともとは川崎の鷺沼にあった学校ですので、やはりそちらの沿線には強いと思います。

加藤: 続きまして大学入試についてお伺いします。今年は東大に現役・既卒を合わせて9名合格していますね。

朝倉: なかなか2ケタに届かないのですが(笑)

加藤: まあ、母体の人数が開成さんとかとは違いますので、そこで比較されてしまうと苦しいですよね。理系文系では理系の方が多いですか?

朝倉: 若干理系が多いかなというくらいで、毎年半々くらいです。

加藤: 理系だと、医学部とかを目指される生徒は増えていますか?

朝倉: 最近多いですね。以前はお医者さんの家庭の生徒とかが多かったのですが、今は「東大ではなく、医学部」という生徒が増えています。やはり医学で人の為に尽くそうという考えを持つ生徒が多くなっています。

加藤: 予備校に通い出す生徒は何年生くらいからが多いですか?

朝倉: 高2くらいから通いだす生徒が多いです。ただ、軸足をそちらに移すという感じの生徒は少ないです。

加藤: やはり男子校ですので、予備校で女子との出会いを求める生徒も多いのでしょうかね(笑)

朝倉: ははは(笑)

加藤: サレジオ学院では自習室もちゃんとありますよね。

朝倉: 高2、3は使えます。完全下校が18時なのですが、18時から21時までは登録制で使えるようになっています。

加藤: では最後に、サレジオ学院としてアピールしておきたいこととかありますでしょうか。

朝倉:
 やはり生徒と教員との関係性とか、生徒同士のつながりなどの雰囲気とかを見ていただいて、それを気に入ってくださった方が受験をしてくださるというのが長年の繰り返しですね。実際に足を運んでいただいて学校の雰囲気を理解して頂けるのが一番だと思います。

加藤: それでは先生、今日は貴重な時間を割いていただいてありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

朝倉: こちらこそよろしくお願いします。

このインタビューのあと、ちょうど横浜は大雨になってしましました。でも緑あふれる校舎は雨に映えてとてもきれいでした。北山田に移転して23年目になりますが、まだまだ校舎も綺麗で素晴らしい環境の元、6年間を過ごせる学校だと思いました。

ぜひ、実際に学校見学をされて志望校選択の参考にしてみてください。 

(2018年5月10日取材) 

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