洗足学園の入試について

洗足は、非常に情報公開が行き届いているので、いろいろな情報をホームページから見ることができます。例えば、今年の出題と解答については、以下のページにすべて掲載されています。

解説も解答も配点も、そして合格点も全部公表されているので、どういう問題をどのくらいとれれば合格できるのか、という水準が非常に明確です。

これは他校に比べて相当進んでいます。したがって、まずこれらの掲載された情報をしっかり分析していくことが必要になります。

洗足の説明会に行くと、入試対策は「とにかく過去問をしっかり勉強してください。」という話になります。

洗足学園では、出題形式が大きく変わることはあまり考えられません。

今年の問題を第1回から第3回まで見ていただけるとわかりますが、どの教科も教科としての形式の統一がなされています。

例えば算数については大問5問の構成。前半3問には計算をはじめとした一行問題形式の問題が並び、後半2題にはそれぞれ1問ずつ記述式の問題が加わります。前半にも2問記述で答えを書くようになりました。

以前は実は大問6問の時代があったのですが、2014年を境に大問5題に変わり、現在のような出題傾向になっています。
この変更はやはり洗足学園の入試が難しくなった、ということにつながっているだろうと思います。

一方、国語は大問2題の構成。一題が物語文、一題が説明文。漢字の書き取りは文章の中の漢字で出題し、記述の問題が合計で5問程度出題されています。

というような形式がしっかり決まっています。なお、今年の問題でまだ国語の本文がない時期がありますが、これは公表するための著作権の許諾を申請中だからです。申請が承諾されれば、本文の他年度のように公表されるでしょう。

理科は4題、社会は3題と大問の数が決まっています。これは分野が決まっているからです。

理科の場合は、物理、化学、生物、地学で各1題。社会は地理、歴史、公民で各1題。

したがって何かが足りないということはあまりなく、理科の計算問題もしっかり出題されます。

このような形式がしっかり決めてあるので、そこが変わらない分、かなり学校別の対策は組しやすいということになります。

また、入学試験は第1回と第2回については、2教科選抜と4教科選抜という形で行われます。

近年2教科受験の数は少なくなりましたが、2教科受験、4教科受験にかかわらず、全員をまず2教科で採点します。そして2教科の合格点を決めます。

次に、今度は4教科受験生だけで並べ直して、4教科受験の合格点を決めて、合格者とします。

第3回は2教科での受験ができませんので、4教科のみになります。

2月1日、2日、5日という日程も変わらないと思いますが、すべての入試が当日21時までにインターネットで発表され、配点、解答も公表されることから、自分が何点ぐらいだったかという推定はやろうと思えばできます。

5日の入試のために1日、2日の出題を勉強するのも大事な対策の1つです。

補欠繰り上げに関しては複数受験者の中から算数、国語の最上位点(例えば第1回の算数と第2回の国語というように良い方の点数を加点して)補欠順位を学校でつけます。ただし、だれが補欠順位上位になっているかは、公表されません。したがって、全員に繰上りのチャンスがある分、繰り上げについてつい待ちたくなる、というようなことが出てきます。

以前は30名以上、繰り上がっていましたが、最近は非常に厳しくなってきました。学校の合格者の読みもさることながら、やはり洗足を第一志望としている受験生が増えているからでしょう。

ということで、ざっくりご説明してきましたが、整理すると

1 情報公開がしっかりしている

2 問題の出題形式が明確に決まっている

3 出題傾向が決まっている

ということなので、対策すればするほど効果が高くなる学校である、と言えるでしょう。ぜひ、過去の問題をご覧になってみてください。

洗足学園 過去の入試問題