志望校を逗子開成に定めたものの、何から手を付ければよいか迷われるご家庭は少なくありません。過去問はいつ始めるのか、塾の勉強で足りるのか、家庭ではどこまで見ればよいのか。そうした不安があるのは自然なことです。
ただ、最初から全部を解決しようとする必要はありません。まずは、現在の学力、合格までの距離、残された時間を整理することです。ここが見えてくると、やるべきことはかなりはっきりしてきます。
最初に整理したいこと
最初に確認したいのは、教科ごとの現状です。模試の偏差値だけではなく、どこで点を取れていて、どこが不安定なのかを見ていきます。算数で典型問題を落としていないか、国語で記述が崩れていないか、理科や社会で知識はあっても問題に結びついていない部分はないか。答案の中身を見ていくことが大切です。
そのうえで、合格ラインまでどのくらい距離があるのかを考えます。ただし、合格最低点ぎりぎりを狙う考え方は安全ではありません。当日の出来不出来や時間配分の誤差もありますから、少し余裕を持った得点帯を目標にしておく必要があります。
さらに、受験までの残り時間を現実的に把握します。平日にどのくらい学習できるのか、週末にどのくらいまとまった時間を取れるのか。ここが曖昧なままだと、計画だけが大きくなって続かなくなります。
教科別に考える優先順位
4教科を同じように進めればよいわけではありません。子どもによって、先に手を入れるべき教科は違います。
算数は、得点源にできるなら大きな武器になりますし、不安定であれば早めに立て直す必要があります。基礎計算や典型問題の反復を通して、まずは取るべき問題を確実に取れる状態にしていくことが大事です。
国語は、読めていないのか、設問の捉え方が甘いのか、記述でまとめきれていないのかによって対策が変わります。本文を読む力そのものだけでなく、設問に対して必要な答え方ができているかも見ていく必要があります。
理科と社会は、知識を整理するだけでなく、それを問題の中で使えるようにしておくことが大切です。単なる暗記で終わらせず、「なぜそうなるのか」「どう説明するのか」というところまで進めておくと、得点は安定しやすくなります。
過去問の使い方
過去問は、点数に一喜一憂するためのものではなく、出題の傾向を知り、弱点を見つけるための材料です。どの教科で時間が足りなくなるのか、何を落としやすいのか、どこに学校の特徴が出ているのかを確認することが目的になります。
したがって、最初から高得点を求める必要はありません。むしろ大切なのは、解いた後の見直しです。読み違いなのか、計算ミスなのか、知識不足なのか、考え方が浮かばなかったのか。原因を分けて整理し、それに応じて次の勉強につなげていくことが必要です。
過去問は、やって終わりではなく、分析して直し、もう一度確かめるところまで進めて初めて意味が出てきます。
家庭での進め方
家庭で全部を教える必要はありません。しかし、勉強の中身をまったく見ないままでよいわけでもありません。何をやったのか、どこで止まったのか、何に困ったのかを確認するだけでも、学習の質はかなり変わります。
大事なのは、答えを与えることではなく、つまずいた場所を一緒に確かめることです。子どもが何となく分からなかったのか、途中までは分かっていたのか、その見極めができるだけでも次の手が打ちやすくなります。
また、学習時間は長ければよいというものではありません。平日に短時間でも継続して取り組める形を作り、週末にまとまった演習を入れていく方が、全体として安定しやすくなります。
外部の支援を考える場面
もし成績が長く停滞している、特定の教科だけ極端に崩れる、家庭での管理が難しいという場合には、外部の支援を考えることも必要です。ただし、その場合も「何となく不安だから」ではなく、「どこを補いたいのか」を明確にした方が、支援は効果的になります。
記述の添削が必要なのか、算数の立て直しが必要なのか、それとも家庭学習の進め方そのものを整えたいのか。目的がはっきりすると、選ぶべき支援も見えやすくなります。
まずやるべきこと
逗子開成対策で大切なのは、最初からあれもこれも抱え込まないことです。まず現在の位置を知ること。次に、合格までの距離を見ること。そして、残り時間の中で優先順位を決めること。この順番で整理すると、受験勉強は進めやすくなります。
今週やることとしては、次の3つで十分でしょう。
- 教科別の現状をざっと整理する
- 平日と週末に使える時間を書き出す
- 最初に立て直す教科を1つ決める
志望校対策は、不安を増やすためのものではありません。何をすればよいかを見える形にして、子どもが前に進めるようにするためのものです。まずは全体を整理し、できるところから一歩ずつ始めていくことが大切です。
