筆者の考えが読めたら、国語の授業は終わりでしょうか。洗足学園の国語は、その先に進みます。学校独自の「考える国語」では、科学的批判や生命倫理など、いまの社会につながる文章を扱っています。
文章を丹念に読んだあと、筆者への反論や、別の立場からの意見を考える。時にはグループで話し合います。読解を正解の確認だけで閉じず、違う考え方が成り立つところまで言葉を動かしていく授業です。
意見は考えただけで終わりません。文章や口頭発表にし、プレゼンテーションやディベートも行います。中学二年ではディベートの学習も入る。異なる意見は、授業の材料になるのです。一方で、中学一年から文章検定の教材を使い、論理の組み立て方を「型」として繰り返し学ぶ。自由に話させるだけではありません。
私は、この基礎と対話の置き方が洗足らしいと思います。語彙や文法、論理の型を確かめたうえで、他人の意見と向き合う。自分の考えを強く言うことと、相手へ届くように組み立てることは同じではありません。
入試国語の先にあるのは、文章を速く解く技術だけではない。読んだ内容を一度受け止め、反対側から考え、自分の言葉に戻す。洗足の国語は、言葉を答えのためだけに使わせない授業です。
