2026年度第2回の国語では、ユーティが星太さんにとって果たす役割を、指定された範囲から百字以内で説明する問題が出ました。百字あると、本文中の出来事をいくつも入れたくなります。しかし、出来事を並べただけでは「役割」に答えたことにはなりません。
出来事を拾えている答案は、本文を読めていないわけではないのです。ただ、ユーティが何をしたか、星太さんに何が起きたかを順に書いたところで止まっている。問いが聞いているのは、それらを通して、ユーティが星太さんにとってどのような存在になっているかです。
過去問の直しでは、指定範囲から拾った出来事と、そこからわかる星太さんの変化をいったん分けます。その変化をもたらしたユーティの役割を、一行で仮置きする。特定の言葉を当てる練習ではありません。複数の具体的な出来事を、一つの意味にまとめ直す作業です。
役割が決まる前に百字を埋めると、後から言葉を削っても出来事の紹介で終わりやすい。先に役割を言い切り、その根拠となる出来事を百字の中へ戻す方が、答案の中心は崩れません。字数を整えるのは、そのあとです。
この問題で確かめたいのは、百字を書けたかではありません。具体的な出来事を「役割」という一段上の言葉へまとめられたか。答案が埋まっていてもそこまで届いていなければ、次に直すのは字数ではなく、読み取った内容のまとめ方です。
